3月3日、謙慎書道会から手紙が届いた。この正月に仕込んだ作品を第83回謙慎書道展に出品した結果の通知であろう。
それを開封して、飛び上がった。なんと、秀逸入選の通知であった。望外の喜びである。
今回の作品(といっても、これで二回目であるが)は、木簡で臨んだ。出典は閻氏五勝。この木簡が作られたのは紀元前2世紀前漢時代である。1999年に中国湖南省虎渓山の墳墓の中から発見されたという。内容は、嫁をめとるにあったって占いをした易の結果が書かれているという。いつの時代も夫婦和合の願いは変わらない。
この書は、転折や払いなどにあたって、筆跡が木目を回転しながら小気味よく横切っていくという特徴がみられる。それを学びたくて、文書の意味詳細不明のまま作品制作を開始した。無論、筆遣いの指導は名部先生にお願いした。そしてその結果が秀逸入選である。
東京で表彰してくださるということで、欣喜雀躍そちらも即申し込んだ。
東京では、サンシャインシティワールドインポートマートで令和3年16日から、名古屋では、愛知県美術館で3月30日からそれぞれ一週間作品を展示していただいた。