昨年の目標の一つは、明清の書を学ぶというものであった。
早速、私の座右の書である「書の宇宙」を確認してみる。石川九楊氏は明清の書を次のように全4巻に書き分けている。
・明代(祝允明、文徴明、徐渭、董其昌他)
・明末清初(張瑞図、黄道周、倪元璐、王鐸、傅山他)
・清1(揚州八怪 金農他 難しい漢字なので省略)
・清2(鄧石如、伊秉綬、何紹基、趙之謙、呉昌碩他)
それにしてもおびただしい数の書家である。しかも、それぞれが、それぞれの強烈な個性を主張している。

さてどうしたものか。

そうした中、指導してくださる師N氏と出会うことができた。

氏は次のように提案してくれた。まずは張瑞図を、次に倪元璐を学んでいこうと。
明から清に至る激烈な時代を生きた政治家であり文人である両氏からスタートできるとはなんと素晴らしいことか。

そうして氏が書いてくれた張瑞図の作品(一部)が次の写真である。
原本(右)と比較してみよう。

作品は、原本が生き生きと再現され、しかもモダンな感じがする。

感遼事作六首巻
(出典:中国法書選52 二玄社)

斉丸越羅霜雪輝
(出典:張瑞図の書法「條幅・冊篇」二玄社)

一般的に張瑞図の特徴はつぎのとおりとされる。
1 カミソリのように鋭い鋒の乱舞(木の葉返し)
2 偏大旁小、上疎下密
3 鋭利な切込みの横画
4 角立つ円運動
5 連綿線の字画化
6 横画の左右の誇張
7 絶妙な字間と行間
8 前期は字が右傾化することが多く(蘇軾のよう)、後期は左傾化することが多い。

氏の筆遣いを拝見すると、筆先が筆管とともに前後左右に舞い、ときには紙面に叩きつけたり、ひねったり、細い糸のように次画につながったかと思うと太々と折り返すように急カーブで転折していく。実に自由である。

氏の指導の下、いずれ私の臨書作品も出来上がるにちがいない。それを楽しみに、月に1回滋賀県に住むN氏のお宅をお邪魔するのであった。

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