3月3日、謙慎書道会から手紙が届いた。この正月に仕込んだ作品を第83回謙慎書道展に出品した結果の通知であろう。

それを開封して、飛び上がった。なんと、秀逸入選の通知であった。望外の喜びである。

今回の作品(といっても、これで二回目であるが)は、木簡で臨んだ。出典は閻氏五勝。この木簡が作られたのは紀元前2世紀前漢時代である。1999年に中国湖南省虎渓山の墳墓の中から発見されたという。内容は、嫁をめとるにあったって占いをした易の結果が書かれているという。いつの時代も夫婦和合の願いは変わらない。

この書は、転折や払いなどにあたって、筆跡が木目を回転しながら小気味よく横切っていくという特徴がみられる。それを学びたくて、文書の意味詳細不明のまま作品制作を開始した。無論、筆遣いの指導は名部先生にお願いした。そしてその結果が秀逸入選である。

東京で表彰してくださるということで、欣喜雀躍そちらも即申し込んだ。

東京では、サンシャインシティワールドインポートマートで令和3年16日から、名古屋では、愛知県美術館で3月30日からそれぞれ一週間作品を展示していただいた。

授賞式祝賀懇親会

令和3年3月21日 東京港区ザ・プリンスパークタワーホテル コンベンションホールで行われた。実に大きな会場である。例年は千名が参加するというが、今年はその半分ということである。ここにも、コロナの影響が出ている。

昨年はコロナで開催できなかったが、今年はようやく開催できたという主催者の喜びが感じられた。しかしながら、主催者の警戒は厳重であった。冒頭、主催者から次のようなコメントが告げられた。お酒は乾杯のときの一杯だけ、テーブル間の移動は禁止。閉会の後、二次会などせずまっすぐ帰宅してほしい、と。浮かれて調子に乗っている自分を恥じた。

両会場を娘夫婦が車で送ってくれた。感謝

第2展示会場(池袋サンシャインシティインポートマートビル)
名古屋会場(愛知県美術館)

私にとって愛知県美術館は、芸術家の作品を鑑賞しに行くところであって、自分の作品が展示されるなどということは想像すらしていなかった。なにか、芸術家の端くれにでもなれたようで窃かに嬉しい。

今回は、友人を喜び勇んで案内しつつ、すっかり写真を撮るのを失念した。

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